先日、東京へと構造研修会に参加したあと、すみだ北斎美術館に寄って来ました。
この美術館は、現在の東京都墨田区生涯の大半を過ごした「葛飾北斎」の浮世絵作品を保存・展示した施設になります。
建物外観は何箇所かにスリットを入れ込み、建物周囲からアプローチできる計画になっています。
従来の美術館という重厚的な門構え要素を取り払い、周辺住民が気軽にアクセスでき、地域に開かれた親しみやすいアプローチ動線計画になっています。金沢21世紀美術館も同じようなアプローチ方法がとられていて、設計者・妹島さんっぽいな~と思いながら周囲を散策しました。
また、一般的には展示物への紫外線等のダメージをなくす為、美術館というプログラムは閉鎖空間になりやすい傾向にありますが、この建築物はスリットからの「視線の抜け感」や「自然採光」を上手に取り込んでいる印象を受けました。
外装材はアルミパネルで構成されています。見る角度によっては周辺風景をうっすらと反射させ、
周辺環境に溶け込んでいるようにも感じさせられました。
内部空間は写真NGのため画像を載せられませんが、コンパクトに動線がまとめられており、東京都心の限られた敷地の中に計画された合理的な美術館なのかなと感じました。
興味のある方は一度足を運んでみてはいかがでしょう?
建築データ
- 設 計 妹島和世
- 敷地面積 1,254.1㎡
- 延床面積 3,278.9㎡
- 構 造 鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造)
地上4階 地下1階
所在地 東京都墨田区亀沢二丁目7番2号