建築レポート

2026.10.22

丙午(ひのえうま)

2026年は十干(じっかん)の「丙(ひのえ)」と十二支の「午(うま)」が重なる60年に一度の年です

迷信ではありますが陰陽五行では火の重なり、火災の多い年と言われてきました

【火の見櫓(望楼)】

火災の早期発見や半鐘やサイレンによる警報の伝達の為に日本各地の集落や街角に建てられた

防災用の見張り台(塔)

 

 

火と建築の歴史は、人類が火をコントロールし、その破壊力から身を守る為の歴史です

火は住まいに暖かさや明かりをもたらす中心的な存在でした

しかし同時に、都市を灰にする最大の脅威でもあります

建築と社会の始まりは火(焚き火)を取り囲む事から始まり

遊牧生活から定住農業社会となり火を囲む場所「炉」「囲炉裏」で

風雨から保護する為のシェルター(家屋)が作られました

初期の家屋では火は常に住居の中心に配置されていました

 

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PUVO0182

 

 

建築の世界では「外からの火を防ぐこと」と「中からの火に耐えること」と

まったく別の物として考えられています

「防火」と「耐火」の違いとなります

 

「防火」の主な目的は隣家や周囲で火災が起きた時に建物に火が燃え移るのを防ぐこと

守る部分は主に外壁、軒裏、窓など家の外側で延焼を防ぎ建物へ火の侵入を食い止める

★住宅密集地や商業地域などで指定される「防火地域」「準防火地域」ではこの性能が厳しくなる

 

「耐火」とは建物が崩れ落ちないこと

建物内で火が出た時に、一定時間、建物が崩壊せずに持ちこたえること

守る部分は主に柱、梁、床、壁といった建物の躯体(骨組み)となる

火災が起きても建物が直ぐに崩れ落ちずに中にいる人が避難する時間、

消火活動をする時間をかせぐこと

★鉄筋コンクリート造や、木材を石膏ボード等の不燃材料で厚く覆う手法など

 

省令準耐火は「防火」と「耐火」の両方の仕組みをバランスよく取り入れています

屋根、外壁を火に強い材料を使用し、各部屋を石膏ボードで仕切り

壁の中にファイヤーストップ材を設け火の通り道を塞ぐなど。

万が一の際に火の廻りを遅らせ、自分、家族の命を守る為に有効な時間を作る為

近年、住宅では多い仕様となっています

 

火は人類の暮らしを、暖かく、美味しく、癒しを与え、豊かな暮らしをあたえてくれました

しかし一歩間違えればすべてを失う存在である事を常に意識し

これからも安全で快適な、お客様の建物を創って行こうと思います

 

 

今度の週末は山で、のんびりと、火(煙)の恩恵を味わってみようと思う。

 

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