MINKA #038 森を写す、離れの家
WORKS
母屋に寄り添う住まいの中に、もう一つの離れをつくる。木と森が、家族の記憶を写す背景となる家。

MINKA #038 森を写す、離れの家

MINKA #038 森を写す、離れの家
家族構成
夫婦
エリア
御殿場市

御殿場にあるご両親の土地。その一角に、母屋へ寄り添う若いご夫婦の「離れ」として、この住まいを計画しました。

奥様が営む写真スタジオを併設し、暮らしの場所でありながら、お客様の大切な記念を残す場所でもあります。

木の温もりと和の佇まいを好まれるお施主様のため、玄関には繊細な桧の千本格子を設けました。

格子を抜けて中へ入ると、床は土間のまま奥へと続き、その先に写真スタジオが現れます。

スタジオを住宅から切り離すのではなく、住居の玄関から土間を通って向かうことで、建物の中を歩く時間そのものを、撮影へ気持ちを整えるアプローチとしました。

撮影の背景となるのは、専用のセットだけではありません。

千本格子、土間、木の壁、軒下、窓の先に広がる森など、建物のさまざまな場所が、そのまま写真の舞台になります。

家族の節目やお客様の記念を、季節や光とともに写し取るスタジオです。

土間廊下の途中には、土間からしか入ることのできない和室を設けました。

普段の生活動線から少し距離を置き、家の中にもう一つの「離れ」をつくるような構成です。

友人と麻雀を楽しむ場所となり、時には客間として静かに人を迎えます。

外壁には深みのあるイペ材、軒裏には米松、玄関格子には桧を採用しました。

異なる木を一色に揃えるのではなく、それぞれの木目や色味を重ね、自然な調和が生まれるよう整えています。

リビングと二階の寝室には、森を切り取る窓を配置しました。

朝夕の光や木々の揺らぎが室内へ入り、窓そのものが一枚の風景になります。

母屋の離れとして建ち、その内側にも離れを抱く。

住まいと写真、人と森を、木の表情が穏やかにつなぐ家です。

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