森と地形をめぐる、半層の家
WORKS
盛土を削るのではなく、暮らしの高さへ変えていく。

森と地形をめぐる、半層の家

森と地形をめぐる、半層の家
構造
木造2階建 軸組み工法
家族構成
ご夫妻 子供2人
エリア
静岡県御殿場市

約3,000坪の広大な敷地の一角に建つ住まいです。

かつて企業の保養所があったこの土地をご両親が購入し、将来はその一部に、子どもたちが暮らす家を建てる場所として残されていました。

適度に整えられた木々が敷地を包み、その間を抜ける視線の先には、箱根の山々まで望むことができます。この豊かな景色を、日々の暮らしの中でどのように見せるかが、設計の大切なテーマとなりました。

敷地内には、以前の造成によってつくられた盛土が残っていました。

平らに均して地形の記憶を消すのではなく、この高低差を生かした面白い住まいにしたいというご希望から、玄関ホールを中心に、左右へ半階ずつ空間が展開するスキップフロアを計画しました。

階段を少し上るたびに次の居場所が現れ、それぞれの空間が高さを変えながら緩やかにつながります。

1階にはガレージと、客人をゆったりと迎え入れるための大きな玄関を設けました。

その一角には、茶道をたしなむための炉を切った和室と水屋を配置。家族の日常を支える住まいであると同時に、客人を迎え、静かに一服のお茶を楽しむための場としても整えています。

玄関の広がりは、外の自然から茶室へと気持ちを切り替える、穏やかな間の役割も担います。

1.5階には浴室などの水まわり、ランドリー、ファミリークローゼットをまとめ、この階の勝手口から直接外へ出られるようにしました。2階には庭と木々を見渡すリビングとインナーテラス、2.5階には寝室と子ども室を配置しています。

家族の居場所は分かれていても、半階ごとの距離が互いの気配を自然につなぎます。

広大な土地にただ大きく開くのではなく、木々の間から見える庭や、その先の箱根の山々を選び取るように窓を計画しました。

地形と景色を住まいの一部として受け入れ、休日には仕事を忘れ、家族や客人とともに自然の中で心をほどくための家です。

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