建築レポート

2026.08.21

酷暑の設計 その2

暦の上ではお盆をすぎると残暑というようですが、この暑さが例年通りなら10月上旬くらいまで続くと思われます。
暑さだけなら9月中はまだまだ夏真っ最中といっても良いのはないかと思ったりしています。

 

街中に繰り出してみると行き交う人が手持ちのハンディファンをもっていたり、男性でも日傘を差したりするのが当たり前になってきていますが、
少し前まではそこまでする必要があるのかって思ってませんでしたか?
もちろん自分はそう思っていた側ですが、それくらい短期間で気候が変わってきている証拠だと思っています。
建築的目線でいうと個人的には『ミストシャワー』が一般化したのではと思っています。

 

 

『ドライミスト』と言ったほうが通りが良いのかも知れませんが、こちらは能美防災の登録商標のようなので、ここでは『ミストシャワー』と呼称します。
水を微細な霧の状態にして噴射し、蒸発する際の気化熱の吸収を利用して主に屋外の公共性の高い設備で見かける夏季の冷却装置です。
出始めた当初は夏の暑さ対策として採用された経緯だと思いますが、初めて見た時には少し短絡的で付け焼き刃すぎないか?、と、ちょっと懐疑的に見ていました。
もちろん物理的に効果あることは理解していますし、散水による建築物の冷却効果についてはテキストに載るレベルで座学にて学んではいました。
ですが実際に運用し続けて、製品化され、今や比較的新しい施設には普通に常設されているようになっているのですから分からないものです。

森ビル、六本木ヒルズで省エネルギー型冷却装置システムを稼働 | 最新不動産ニュースサイト「R.E.port」

自分自身、建築設備として初めて見たのはおそらく六本木ヒルズでした。
先日は久しぶりにその場所を訪れてみたのですが、今も変わらず運用されているのを確認しました。
前述のように当時はそれほど評価していなかったのですが、もしかすると将来的に住宅用として設置することも求められるかもしれません。
なぜなら太陽光発電もかつては似たような扱いの部類という認識でしたが、今では当然のように住宅の屋根に設置するほどに普及するとは思いもしませんでした。
ただこのミストシャワーを実際に設計すると想像してみたら…
少し頭が痛くなりそうな状況が思い浮かんできたので、それまでに住宅用にしっかりとした仕様が出来上がっていることに期待したいと思います。
(ちなみに本社スタジオには冷却散水システムが備わっているとのことです)

 

一級建築士 牧田

TEN ARCHITECTS DESIGN
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