建築レポート

2026.10.09

室礼

室礼(しつらい)とは

季節の節目や神事にあわせて空間や道具、自然の恵みを美しく飾り整え

神仏やご先祖様、お客様をお迎えし、感謝や祈りを表す日本の文化です

また、しつらえ(室礼、設え)もよく聞く言葉です

部屋を空間を美しく飾り、整えてお客様をお迎えるための準備

四季の移り変わりや行事に合わせ、掛け軸や花、小物を添えて空間を彩り

訪れる人への心遣いを表す大切な作法として定着しています

 

 

室礼の始まりは平安時代。貴族たちが住んでいた寝殿造りの邸宅を

美しい装いでしつらえた事に由来します

『南の御殿の西の放出に御座よそふ。屏風、壁代よりはじめ、新しく払いひしつらはれたり。』

と源氏物語(若菜上)にも詠まれています

平安貴族の雅な世界を描いた源氏物語では「しつらい」「しつらう」が登場しています

この時は「設い」であり「室礼」に変わったのは室町時代からだといわれています

建物が寝殿造りから書院造りへと変わり、美しくしつらえる事を目的とした「床の間」ができてからです

掛け軸や花、器などが飾られる床の間は、何気ない日々の中で、なぜかその場所には神聖な気が漂っているような気がします

もともと床の間には神と人が対面する場、結界を意味するからなのでしょう。

 

 

神社などでは、神聖な場所とそうでない場所を分ける「注連縄」を張り、

その間に「紙垂」と呼ばれる白い紙を垂らして清浄を表しています

 

 

現代の住宅であっても、季節ごとに門松、注連縄、鏡餅、雛人形に五月人形、七夕飾り月見団子など、

数多くの季節の節目を飾り、祈りを捧げ、自然のうつろいを愛で、感謝をしています

季節を感じ、自然を敬い、目に見えないものに心を寄せる日本の豊かな文化、日本人の豊かな感性だと思います

 

 

庭に咲いた花を生けてみたり、子供の絵を壁に飾ってみたり、推しのグッズであっても、慌ただしい日々に、

そこに住まう人の生活の中で心を癒す大切な「室礼」であると感じています

 

受け継がれた先人達の心を現代へ活かせるような、そんな暮らしを提案できれば良いと思う

 

 

猫神様、バステト様、ケット・シー様の為に棚をしつらえました🔨

 

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